川嵜のセミナー内容を公開!葬儀社で終活のセミナー 60代、70代の女性が興味を持つテーマを紹介

昨年は50回以上、セミナーをやってちょっと大変だったので、今年は少し絞っています。(笑)

そんなセミナーですが、4月の中旬(2017年)に、葬儀社で後見と家族信託を含めた終活のセミナーをさせていただきました。

たくさんセレモニー・ホールを持っている地元でも大手の葬儀社で、これで3回目くらいです。

参加されていた人は、60代~70代が中心の一般の方。
女性が7~8割くらいだったでしょうか。

今回は、私がセミナーで

・どのようにテーマを決めているか
・どのような流れでお話ししているか

シェアしたいと思います。

テーマの決め方

何も考えずに、「後見とは」、「家族信託とは」、と法律のお話をしても、聞いている方は眠くなるだけです。

ですから参加者が興味を持つ内容に「演出」が必要です。

60代、70代くらいの方は、それまで無縁だった法律がとたんに身近になります。

親や配偶者の介護に始まり、親や配偶者の相続を経験します。

特に60代、70代くらいの女性は、介護がとても大きなテーマになります。

それから、基本的に女性は長生きなので、生活する上での「お金」をとても重要視しています。

そこで、
「介護の時のお金のお話し」
というテーマでお話しさせていただきました。

介護の時、法律問題で、一番困るのはお金がおろせなくなる事です。

お父さんの介護をしていた子供が、入院費用をおろしに銀行に行くと
「本人を連れてきてください」
といわれます。認知症だと窓口で言うと、お父さんの口座からは絶対にお金をおろさせてくれません。
窓口では「成年後見人をつけてください」
といわれます。

その瞬間から、法律問題スタートです。

成年後見人はどんな事をする人か、どうやってつけるか、どんな人が選ばれるか、専門家がなるとちょっと大変な事があるよ、
ってお話しをします。

こんな風に、単なる法律のお話しを、身近で興味がありそうな問題に「演出」します。

成年後見人の説明の仕方

私がよく使う説明の仕方は
「成年後見人はかわりにハンコを押す人」

5歳の子供がお年玉をもらいました。
親は銀行に口座お金を預けたい。
しかし5歳の子供では口座は作れません。

親がかわりに作りますよね。

5歳の子供は判断力がないので、親が「かわりにハンコを押して」口座を作ります。

一方で、80歳のお父さん。
年金を入れる口座を作りたいとしても、認知症だと自分で口座を作れません。
だから、家族などが成年後見人になって「かわりにハンコを押して」口座を作ります。

5歳の子供は誰でも判断力がない事はわかるので、親は自動的に「かわりにハンコを押す」ことが許されますが、80歳の人は元気な人もいるし、認知症で判断力がない人もいます。
だから、家庭裁判所が成年後見人をつけるかどうかを審査します。

成年後見人の不便なところ

ところが成年後見人には不便なところがあります。
まずは、誰が選ばれるかわからない点で
7割くらいが、司法書士や弁護士の専門家がなります。

今まで赤の他人だった人がいきなり家にやってきて、
「お父さんの通帳を全て出してください」
といって、通帳を持って行ってしまします。

このように言うと、聞いている人達は、このシーンが頭にイメージされて、
「それは、いやだな」
という感情が生まれます。

それから、費用もかかります。だいたいの平均は月3万円くらい。
年間で36万円。10年で360万円です。

それから、成年後見はお父さんのためでないとお金が使いづらい事や、現状維持が基本だという事もお話しします。

つまり、お母さんのためには、家のリフォームができないかも?

そんな風に言うと会場の皆さんは、「そうならない方法はないの?」
となります。

任意後見が登場

そこで、事前に後見人を決めておける制度として、「任意後見」という制度があります。
と紹介します。

これなら、見ず知らずの人がいきなり来て「通帳を全部出してください」という事にはなりません。

元気なうちに公正証書で子供などに任意後見を、お願いしておけば安心です。

しかし任意後見もちょっと困った事が。

お父さんが認知症になると、監督人がつきます。この監督人の意向によっては、成年後見と同じように、お父さんのためでないとお金が使いづらかったり、自宅のリフォームなど現状維持を超えることがしづらい事もお話しします。

もちろん、専門家が監督人になれば費用も発生します。
(成年後見の半分くらい)

最後に家族信託の登場

そして、いよいよ、家族信託の登場です。
成年後見や、任意後見は現状維持+基本的に本人のためしか財産が使えない
家族信託なら、アパートの大規模修繕やリフォームなども可能だし、
家族のためにお金を使う事も可能。

管理者(かわりにハンコを押す人)は、もちろん自分で自由に決められる。

見ず知らずの人が監督人にいきなりなる事がない。

家族信託がヒーローのようになります。

こんな風に、成年後見や任意後見で補いきれない部分を家族信託なら解決できると言うような流れで説明します。

聞いている皆さんは、「ふむふむ、そうか。家族信託ってすばらしい!」というような印象を持っていただけるようです。

詳しい法律の内容の話はしません。
たぶん、言ってもなかなか記憶に残らないでしょうから。

セミナーでは、成年後見や任意後見、家族信託の概要をおはなしして、
メリット・デメリットを理解していただければいいかなと思っています。

セミナーのもう一つの目標

もう一つの目標は、私にプラスの印象を持ってもらう事。
セミナーから相談につながる事も多いですので。

そのためのポイントは、「笑顔」

実は笑顔ってとても重要じゃないかなと思っています。

追伸

今回も、担当の方から、「また次回おねがいします」って言われました。
これも笑顔のパワー?!

追伸2

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5月24日(水)23時59分まで

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