10年後、司法書士として生き残るために

そびえ立つドバイのビル郡

前回の記事では、司法書士業界を取り巻く事実を紹介しました。

まとめると、

・登記は10年で3割減少
・ネットと行政サービスにより本人申請の増加(司法書士の関与率の低下)
・人口は2100年までに1/2以下に(東京でも2020年から人口減少)
・マイナンバーと戸籍のリンクが検討
・AIによる登記の可能性
・登記は大規模事務所に集中

など、司法書士業界(あなたの仕事)を脅かす、たくさんの兆しを紹介しました。

新米 司法書士
これらの兆しを見るととても不安です。どうしたらいいのでしょうか?
かわさき
明確な答えは言えませが、私が取り組んでいることなら紹介できます。

川嵜が取り組んでいること

このような大きな時代の流れの中で、川嵜は主に3つのことに取り組んでいます。

・提案型業務(特に民事信託)
・司法書士が「川上」となれるような営業方法
・新しい事務所形態の追求

提案型業務(特に民事信託)

批判されることを恐れずに言えば、登記は、だれがやっても同じ結果です。
売買なら登記簿に新しい所有者の名前が入ればいい。

そうすると、早く、安く、正確にやることが求められます。これが、一部の大規模事務所がさらに大規模化する理由です。

しかし、早く、安く、正確にだけであれば、コンピューターにはかないません。AIが、登記ができるようになったら、我々司法書士はとても太刀打ちできないでしょう。

これが、私が提案型の業務を手がけようと思った理由です。提案型業務は人によって、結果が異なります。しかも世は高齢化社会。相続や認知症対策は今後ますます需要が増えるはずです。この分野で提案型の業務ができたらすばらしいのではないか。

成年後見は500万人の認知症の人に対して、導入はわずか18万5000件。
たった4%の普及率です。
昨年は成年後見の申立件数が初めて前年割れしました。

なぜ、普及が進まないのか?

それは硬直的な運用しかできなくなることが一つの理由と思います。

そこに柔軟な設計が可能な民事信託が登場しました。
顧客に理解さえしてもらえれば、こんなにいい制度はない。

しかも受益者連続型という、遺言では絶対不可能なことも設計可能です。

民事信託は高齢社会を支える、すばらしい制度と思います。

しかも提案型業務はコンピューターに取って代わられるとしてもまだ当分先でしょう。ですから民事信託の実務に取り組むだけでなく、普及も進めるために一般市民から司法書士や税理士、弁護士など専門家向けまでセミナーを行っています。平成28年はその数は50回を超えました。あなたもぜひトライしてみてください。

民事信託を業務として取り組むのに必要なことは「学ぶ」ことではありません。
学ぶことはある程度は必要ですが、それだけでは足りません。

かわさき
最初の一歩に必要なことは「勇気」です。

(2)司法書士が「川上」となれるような営業方法

登記の王道の営業方法は「お願い」営業、「下請け」営業です。

銀行、不動産会社、住宅メーカーに毎日通い「今日は何かないでしょうか?」。
これでは価格競争になりますし、下請けから脱却できません。

ちなみに、私は銀行や不動産回りは一度もしたことがありません。
「お願い営業」、「下請け営業」で仕事が少しでも来るようになると、その方法をやめられなくなり、その方法にしがみついてしまうでしょう。
そうすると、新しい営業方法は確立できなくなるからです。

司法書士の下請けの受注体制を何とかしたい。せっかく難しい資格を取ったのですから、もっとプライドが保てる営業方法を確立したいと考えています。しかも、だれもが再現できる方法。

試行錯誤をしているところなので、まだ具体的に書けませんが、いつか確立できると信じてがんばっています。この方法ができたら、多くの司法書士に提供したい。

「このやり方でやると上手くいくから、みんなでやろうよ」

そんなふうに呼びかける日が来ることを夢見て、現在がんばっているところです。そして、多くの若手の司法書士に希望を与えたいと思っています。

(3)新しい事務所形態の追求

これは私の夢ですね。

人口減少に伴い、登記件数が減り、司法書士の関与率も減る状況の中で、司法書士事務所は大規模化、寡占化が進んでいます。

個人商店の近くに、イオンができるイメージでしょうか?でも、イオンですら数年前は影も形もなかったアマゾンにやられる時代です。また、イオン(大規模な象徴としての例え)は、セブンイレブンにもやられています。

流れとしては、
 個人 ⇒ 大規模 ⇒ システム化した個人( ⇒ ネットとAIによる自動化)
でしょうか?

司法書士事務所のセブンイレブンができないか?

実現の見通しは立っていませんが、3~5年で、ある程度のプロトタイプを作りたいと考えています。
何のことかさっぱりわからないでしょうが、書くのはこのレベルで、ご容赦ください。

断言したいのは、『若手のためになることをやりたい!』 独立を目指す若手のために。

今は、組織化した事務所でないと生き残るのは難しい時代と思います。早い、安い、正確が求められるからです。一方で司法書士事務所の運営方法には、システム化される余地が非常に多くあると感じております。

川上になる営業方法と事務所の運営方法をシステム化してパッケージにできれば、誠実さとやる気がある人はだれでも上手く回せる事務所形態ができると信じています。それを何とか実現したい。私の長期の課題として、楽しく挑戦しています。

せっかく司法書士になったのだから、夢を持って進んでいきたい。
厳しい現実をまずは直視することにより、そこから道を切り開くことができます。
夢を持てる司法書士、若手が活躍できる司法書士、そんな仕組みを私は作って行きたい。

その実現が私の目標です。

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編集後記

新米 司法書士
前回の記事と併せて今回はシリアスな記事でしたね。
かわさき
この記事は、全青司※から全国大会の資料に寄稿を依頼されて書いた記事を元に作成しました。
しかし内容がちょっと過激なので、掲載されないかもと思い、自分のブログにアップしました。

※ 全青司:全国青年司法書士協議会
 司法書士の若手で組織される任意団体。
 社会問題に対してプロボノ(法的なボランティア)活動をメインに展開。
 近年は、プロボノ活動に傾倒しすぎるとして、会員から不満の声が聞かれるようになった。
 川嵜もその不満を持つ一人です。

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