※ この記事は2022年12月31日に書いたメルマガを編集し直したものです。
信託を手がけることにしたきっかけは?
2013年の暮れ頃、いまから9年前ですね、
信託に取り組もうと思いました。
理由は、「人口構成」。
今後の日本は高齢化が進み、それに伴い、
後見や、相続の業務が増えていくだろうと思ったんですね。
そしてその時まだまだ目新しかった「民事信託」。
この使い方がわかるようになってから、これは認知症対策の
選択肢の一つになるなって思いました。
それから取り組み、様々なトライ&エラーを重ねる内に、
信託の使い勝手がいい部分、悪い部分が、私なりに見えてきましたね。
信託が一番ハマるのは?
と聞かれたら、
「認知症になっても売却したい財産がある場合」
と、即答します。
認知症になっても、
・自宅を売却したい
・アパートを売却したい
・会社の株を売却したい(M&A)
最初は、受益者連続とか、センセーショナル!
とか思ったのですが、案外その需要は少ないなって感じています。
今後は?
最近、私が注目しているのは
「子どもがいない人が増えている」
ってことです。
・結婚しても子どもがいない人
・生涯独身だった人
・子どもはいるけど、遠いとか疎遠の人
このような人たちのサポートが今後ますます増えていくだろうなって、思っています。
先日の新聞にも
「50代の未婚率 急増」
という記事が載っていました。
厚生労働省の調査です。
この記事ね
50歳の未婚率ですが、
1990年には 男性5.57% 女性4.33%
だったのが
2010年には 男性20.14% 女性 10.61%
2020年には 男性28.25% 女性 17.81%
今後もこの割合は、少しずつ増えていく可能性が高そうです。
そうすると、10年後、20年後には、
60代、70代の
男性の4人に1人、女性の5人に1人くらいは
子どもがいない人
ということになります。
子どもがいないと・・・
介護をどうするか、財産管理をどうするか、亡くなった後のお墓や遺品の整理、財産の整理をどうするか?
という問題が出てきますよね。
つまり、
後見、遺言、死後事務
信託は、受託者がいないので難しそうですね。
子どもがいれば、これらは普通にやってくれるのですが、
それをしてくれる人がいないと言うことになりそうです。
時代の流れ的には、
後見、遺言、死後事務
の業務が増えていくのかなって思っています。
そういえば、今年になって急に死後事務の相談が増えてきましたね。
生涯独身の人や、子どものいない夫婦で、配偶者に先立たれた人です。
死後事務だけでなく、任意後見や遺言もセットになりますよね。
死後事務や遺言執行は長期的な関わりが必要になってきますので、
協会では、業務を管理する「カルテ」(クラウドで運用)を用意しています。
https://minjishintaku-kantokunin.org/2022/07/03/houkarute/
生涯独身の人のもう一つ考えたいこと
お話しを聞いているなかで、僕がよく感じるのは、
「孤独」
です。話し相手がいない。
定年後の人生ってメチャクチャ長いんですよね。
65歳で定年になって、その後、社会を関わりがなかったり、友だちがいなかったりすると、
20年から30年は孤独で生活することになる可能性もある。
下手すれば、1週間で話ししたのは、スーパーのレジの人だけってこともあり得ます。
定年退職後はつながっている人がいないという状態が待っているんですね。
特に男性ですよね。
ですから、今後のキーワードになりそうなのは
この「孤独」や「寂しさ」になるかもしれません。
といっても、一件ずつ回って話し相手になるには、僕の時間が圧倒的に足りません。
例えば、老いも若きも入れるシェアハウスなどはその解決策の一つなのかもしれないなって感じました。
これについては、天海祐希さんが主演した映画
「老後の資金がありません!」
に参考になりそうな描かれ方をしていました。
最初はハラハラしましたが、最後はハッピーエンドなので安心してみてください。
こんな感じで、今後は、未婚の人、子どもがいない夫婦の
死後事務や、遺言、後見の業務が増えそうなので、
事務所としても対応をしていきたいなって考えています。
今年もありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
PS
2023年2月3日に東京セミナー行います!
待ってますね!
https://peatix.com/event/3452493/view
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