僕の母がLINE始めましたぁ!
「おはよう」
を打つのに10分かかったとのこと
娘(母にとって孫)の成人式の写真を、送ってあげました
#新しいことを始めるのは良いこと
今日は、後見人の「自己決定権」について、徒然なく書きます。
変なところに着陸しても、勘弁してください。
「自己決定権の尊重」って?
後見人の勉強をすると、「自己決定権の尊重」って言葉、聞きますよね。
こんな事例
75歳、女性
独身、子なし
推定相続人は妹だけ。タダ、その妹とは仲がとても悪い。
アルツハイマーで寝たきり。
在宅。築50年以上で、すきま風が入る家。
家は、ゴミ屋敷で、唯一、玄関だけ、ゴミをどかして、玄関で寝泊まり。
つまり、夏はメッチャ暑く、冬はメッチャ寒い場所で、寝泊まりしています。
寝たきりなので、自分では、ほぼ動けません。
でも、口は達者。
罵倒するような言動が多いですが、自分の意思は話せます。
#僕もオラオラ言っています
保佐人として関与しています。
夏はメッチャ暑く、冬はメッチャ寒い環境なので、
ケアマネさんやヘルパーさんは施設に入って欲しい。
本人の、生命の問題もありますしね。
でも、本人は断固拒否。
以前、施設に入りましたが、集団生活ができず、対処した経緯もあります。
施設の職員に、罵倒・罵倒・罵倒
#どんな生き方をしていたんだ?
生活の収支はちょっとマイナス。
このまま行くと、5年程度で資金はそこを突きます。
(その後は生活保護)
さあ、ここで問題です。
このまま、玄関の生活を続けるべきか?
寒くて暑い場所は自己決定権?
寒くて暑い、自宅の玄関での居住を選んだのは本人。
施設に入れば、冬も夏も快適な環境。
でも入らない。
だから、これも自己決定権の尊重で、寒くて暑い場所を選んだからしょうがない。
できる範囲で支援はするにしても、
これで、仮に寒い冬で体調を崩しても、暑い夏で脱水症状になってもしょうがないかなって思います。
真冬や真夏は、命のキケンすらある。
よく、去年の暑い夏を乗り越えたなって感心します。
無理矢理施設に入れたら、それこそ、本人はイヤがるでしょう。
福祉・医療系の人たちとの温度差
でも、ケアマネさんやヘルパーさんはちょっと認識に温度差があることを感じます。
曰く、「判断力のない人の決定だし、命に関わることだから」
たしかに、判断力のない人の決定ですよね。
でも、ここでもう一つ疑問が
「長生きしなければいけないのか?」
本人がその環境を選んで、それで多少命が短くなってもいいのではないか?
それも本人が望んだことかも?
クッキーを食べたい男性
その人も保佐人。80歳
施設に入っています。
推定相続人はいません。つまり身寄りがない人。
その人は、甘いものが大好きです。
でも血糖値が高く、お医者さんから甘いものは制限されています。
糖尿病、一歩手前。
でも、彼は、施設に入って、外に出ることも許されません。
もう2,3年、外に出たことないって言ってた。
彼の楽しみは、食べることだけ。
さあ、ここで問題です。
彼は甘いものが大好き。楽しみと言えば、1日1箱だけ許されたクッキーを食べることくらい。
本当はもっと食べたい。
クッキーなど甘いものを、もっと食べることを許してもいいか?
医師としては、甘いものをもっと食べると、糖尿病になるので、甘いものを制限しています。
でも本人の楽しみは甘いもののみ。
#何年も外に出られない
#面会する人もいない
・彼は、ずっと制限されたまま、長生きすべきか?
・それとも、好きなものを食べて、少し寿命が短くなってもいいか?
食事制限については、私は口出しできませんので、見守るしかないですが、
医療側は、「自己決定権」は尊重しなかったわけですよね。
彼にとってはどちらが幸せなのか?
愚行権
上記の女性が自宅に住み続けることは、別な人から、愚かに見えるかもしれません。
上記の男性がクッキーをおなかいっぱい食べることも、愚かに見えるかもしれません。
「愚行権」といいますよね。
愚かな行いをする権利。
僕も、朝まで飲んで、次の日頭痛くて、失敗したーってなること、何度もあります。
でも飲みたい。
これも愚行権かも。
後見に携わっていると、命に関わることもありますよね。
上記の2人もそう。
でも、何が幸せなのかってその人それぞれですよね。
命を少し削ってでも、幸せなことをする。
幸せなことをガマンして、長生き(する可能性)する
どちらを選ぶかって、まさに「自己決定権」で、
周りの人がなんだかんだ言うことでないのかもしれないなって思いました。
そこに判断力のあるなし、が絡むからややこしいんですけどね。
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